CRAというのは非常に専門性が高い職業となります。そのため、薬剤師としての資格を保有しているからといって簡単に転職出来るとは限りません。薬剤師の有資格者を募集する求人を見ると、2～3年程度の勤務経験が要求されるケースが多いです。
実際、CRAに転職する薬剤師の大半は、病院や調剤薬局などで、豊富な経験を積んだうえで、転職しています。
稀に、薬剤師の資格を保有したばかりの新人が、いきなりCRAを目指すという例もありますが、経験者と勝負することになるので、面接で落ちることが少なくありません。また、運良く採用されたとしても、業務を開始した時点で、就労経験が全くないため、しばらくは業務に追われて、余裕がない日々を過ごすことになります。
（新人の場合には、いきなり最初の壁と直面することになり、ここを乗り越えていけるかどうかが、大きなポイントになっているようです。）
スムーズにCRAに転職するためのコツ
CRAへの転職をスムーズに行うには、調剤薬剤師としての経験を数年積んでおくのがベストです。さらに、欲を言えば、出来るだけ専門性の高い職場で経験を積むこと、幅広い経験を積むことがポイントです。
また、調剤薬局や福祉施設等での勤務経験しかない人よりも、医療施設や研究機関等で薬剤師として仕事をしていた人のほうが、CRAとして採用されやすいという傾向があるので、こういった職場で働くことを目指すというのもアリです。
ただ、薬剤師というのは、看護師など、他の職種と比較しても、CRAへ転職しやすい職業であり、アドバンテージを持っていることは間違いないので、自信を持ってチャレンジしてください。
なお、よくある面接に通過するためのテクニックといったものは、CRAの場合、存在しません。CRAは能力主義が徹底している職種なので、採用面接、試験においても、純粋に個人の能力がチェックされることになります。
そのため、付け焼き刃的なことは通用しません。純粋に薬剤師としての実力次第ということになるので、そういった意味でも、薬剤師として働いている間に、どれだけスキル・知識を磨けるのかというのがポイントになります。
それだけに、自分から積極的に仕事に取り組んで、様々な経験を積むことが重要です。また、CRAという職務を果たすうえでは、プロジェクトに関わる様々なスタッフ・関係者と連携を取っていくことが不可欠なので、円滑に意思疎通を図れるだけのコミュニケーションスキルも必要とされます。
そのため、薬剤師として働いている時に、職場を引っ張るリーダー的な役割を担う経験をしておくと、大きな武器になりますし、面接においても高い評価を受けることが出来ます。
※プチ知識：薬剤師よりも有利な職業
薬剤師よりもCRAへの転職に強い職業が存在します。その代表例がMR（医療情報担当者）です。MR経験がある人は、基本的に薬剤師よりも、CRAに対する適性があると判断され、優先的に採用されるケースが多くなっています。
ライバルの存在を加味して、転職先を決めるという選択肢
CRAというのは特別な専門性を求められる職業ですが、その一方で特定の資格や免許が必要とされるわけではないので、そういった意味では、応募資格のハードルは低いと言えます。実際、CRAとして仕事をしている人のバックグラウンドは様々です。
CRAに占める薬剤師経験者というのは最も高く、CRAへの転職を目指す時には、薬剤師という資格・経験はプラスになりますが、必ず転職に成功することが保障されているわけではありません。倍率が高ければ当然失敗してしまう可能性もあります。
また、先ほども触れたように、MRのように、薬剤師よりも有利な職種というのも存在しますが、その最たるものがCRA経験者です。当たり前の話ですが、CRAとして働いている人が、より好条件の仕事を求めて、転職することは日常茶飯事です。
業界内でも、企業間で給与格差が存在するので、給料が良い会社ほど、経験者が転職を狙って応募してくるので、業界未経験者は不利になります。十中八九、面接で落ちると考えて間違いありません。
そのため、業界内で人気がある企業は避けるというのも、重要なキャリア戦略です。まずは、CRAとして働く機会を得ることを最優先するということです。給与は若干落ちることになりますが、経験を積めば、より良い会社に転職出来る可能性が出てくるので、そこを狙って、敢えて、条件が劣る会社を選択するというのは、賢明な考え方です。
ベストな選択肢としては、自分が採用されそうな会社のなかで、最も条件が良い企業を選ぶということになりますが、これはCRO業界の内情に精通していないと、判断出来ることではないので、正直難しいと思います。
そこで、CRO業界に詳しい転職エージェントから、会社選びに関するアドバイスを受けることをオススメします。特に薬剤師の転職支援に長けているエージェントであれば、勤務薬剤師→CRAという転職パターンにも精通しているので、職歴や経験・スキルを加味して、適切な判断を下してくれます。
是非、一度アドバイスを受けてみてください。下記のエージェントであれば、実績が豊富なので、相談先としてオススメです。
