残念ながら、薬局のなかにはブラックと言わざるを得ないような職場もあります。マジメな人だと、仕事についていけない自分を責めてしまったり、何とか業務をこなそうと頑張ってしまいがちですが、構造的に仕事が立ちゆかない状況なので、一人の力でどうにかなるものではありません。
無理して仕事を続けて調剤ミスをすれば、深刻な結果を招くことになります。これは薬剤師としてのキャリアに傷がつくことになり、あなたにとっては、とても不幸なことです。もちろん、患者さんにも被害を与えてしまうことになります。
もし、あなたが下記のような職場で働いている時には、躊躇せず転職することを考えましょう。
目次
1:休めない、長時間勤務が日常的
毎日夜遅くまで残業、まともに休日が取れない、勤務時間内にまともに休憩を取ることさえ出来ない
こんな状態で働き続けていたら、いつか疲労からミスを起こします。薬剤師という仕事は業務に間違いが許されないものであり、時間に余裕を持って仕事をするのは大切なことです。
そういった環境が用意されていないということは、会社の怠慢です。
『自分の仕事が遅いのが原因かも』・・・と自分を責めてしまう人もいるかもしれませんが、休憩が取れない、休みが取れないというのは、さすがに本人の責任ではありません。そこまで背負う必要はありません。
間違いが起きる前に転職するのが賢明です。
2:分からないことを勉強する時間がない(時間の余裕がない)
医療というのは常に進歩する業界ですから、薬剤師にも常に勉強して自分のスキルをブラッシュアップすることが求められます。
これは自己責任で行うことではありますが、上記のような、まともに自分の時間が取れず、そのために勉強が出来ないという状態であれば、これは問題です。
そもそも業務自体、勤務時間内に勉強をしながら覚えていくといった要素があります。これも程度問題ですが、こういった余裕が全くないという職場は、やっぱり無理があります。
3:上司に相談しても、「やる気が足りない」で済ませられてしまう
仕事が回らないので上司に相談しても、本人の実力や意欲の問題で片付けられてしまうような会社はダメです。
そもそも、部下の薬剤師の力量を把握して、スムーズに現場が回るようにするのが管理者としての役割です。
その責任を果たさない上司の下で働くのは不幸です。いざ何かあった時も、あなたに責任が押しつけられます。何かトラブルが発生する前に辞めたほうが賢明です。
4:保証出来ないことをしている
知らないこと、保証出来ないことはやらない。
これは医療に従事する人間の大原則です。無理して何とかしようというのは、他の仕事ではともかく、薬剤師としては失格です。事故が起きたら取り返しがつかないからです。
臆病なくらい神経質になって、危険を感じるほうがあるべき姿です。そして、その状態が改善される兆しがない時には離れるという勇気が必要です。
5:体調を崩すほど、ストレスを感じている
仕事にストレスはつきものですが、それが体調を崩すほどになったら、考え時です。的確に業務をこなすためにも健康管理は大切です。ミスが許されない薬剤師としては尚更です。
そのラインを守ることが出来ないような状況では、勤務を続けるべきではありません。
6:自分ばかり無理を押しつけられる
会社の業務体制の悪さを現場の人間がカバーしている職場の特徴は、特定の人物に全てのしわ寄せがいくことです。
責任感の強い人、良い人、断れない人に業務が押しつけられます。そうやって苦労している人を側でみながら、ほかのスタッフが『私はパートなので・・・』と、さっさと時間通りに帰ってしまうような職場はダメです。その会社にいる限り、その状態は変わらないでしょう。
7:一人薬剤師として働く時間が多い
一人しか薬剤師がいないということは、ダブルチェックをする機能がないので、調剤過誤が発生する確率が高くなります。それでなくても、一人で働くというのは、想像以上に過酷であり、ベテラン薬剤師でも敬遠します。
まともな会社であれば、本来、一人薬剤師という体制は絶対に避けることなので、そういった状態になっていること自体が会社としての質が悪い証拠です。
事故が起きる前に行動を!
薬剤師というのは責任が重い厳しい仕事です。一度、調剤過誤を起こしたら、キャリアは終わりです。仮に会社の体制に問題があったとしても、あなたも責任を免れることは出来ません。
問題が起こる前に、行動を起こしましょう。
薬剤師であれば、働く場所は幾らでもあります。過度に負荷がかかるような職場は一日でも早く離れましょう!