コミュニケーションはあらゆる仕事の基本です。相手と意思疎通をどれだけスムーズにおこなえるかどうかで、業務パフォーマンスは大きく違ってきます。
薬剤師に当てはめて考えてみると、患者さんとうまくコミュニケーションが取れれば、服薬状況が格段にアップするはずです。そもそも、今の競争が厳しい時代、まともにコミュニケーションが取れなかったら、患者さんは別の薬局に行ってしまうでしょう。
患者さんがいなければ、仕事になりませんから、コミュニケーションが下手な人は仕事をする機会すらもらえないということです。
本当に重要なスキルですが、コミュニケーションが苦手という薬剤師さんは少なくありません。『人との会話が苦手だから薬学を選択した』といった人もいるくらいですが、これからの時代は、これでは通用しません。
でも、心配することはありません。コミュニケーションというのは、これも一つのスキルなので、勉強して正しいやりかたを身につければ、誰でも出来るようになります。そのやりかたというのも、決して難しくはなく、ちょっとした意識の切り替えをするだけで、十分うまくなります。
このページでは、すぐにコミュニケーションスキルを向上させることが出来る、即効的なテクニックを3つご紹介します。
1:コミュニケーションは聞くことが最重要
コミュニケーションが下手な人の最大の誤解は、会話=話すことだと考えていることです。でも、これは違います。
話し上手な人というのは、実は人の話を聴くことが上手な人です。人は自分の話を聴いてくれる人に好意を抱き、信頼するものなので、人の話を聞ける人はコミュニケーションをうまく取ることが出来ます。
もし、あなたが話しベタであれば、相手が言うことに真剣に耳を傾けることだけに集中してください。それだけで、うまくいきます。
逆に注意しなければいけないのは、話のしすぎです。相手の話を遮って、自分の話ばかりする人ほど、コミュニケーションに失敗します。
話す時間と聴く時間の割合は3:7ぐらいがちょうどいいと言われています。ぜひ、聞き上手になってください。
なお、相手の話を聴くときには、時折うなずいたり、『なるほど』、『はい』と相づちを入れると、効果的です。これは意識すれば、すぐに出来ることなので、今日からでも取り組んでください。
2:声や姿勢に気を配る
コミュニケーションにおいて、言葉が果たす役割は、ほんの僅かです。それよりも、声や顔の表情、身振り手振りといったボディランゲージのほうが重要です。
話す時に、背筋を伸ばして、笑顔になるだけで、相手からの印象が変わってきます。これも今すぐ出来るぐらい簡単なことなのに、すごく効果的なテクニックです。
3:専門用語を使わない
コミュニケーションが下手な薬剤師というのは、専門用語を使いがちですが、これは完全にNGです。相手が理解しやすいように、分かりやすい言葉に置き換えて話すことが出来るのが、話し上手です。
5歳の子供にも分かる言い方をするのがコミュニケーションのプロです。患者さんと接する時には、常日頃から分かりやすい言葉で話すことを心がけてください。