認定薬剤師制度

 

認定薬剤師制度というのは、医学・薬学の高度化・専門化に伴って、特定の医療分野において高度な知識や技量、経験を持つ薬剤師を認定する制度です。薬学系の大学・団体・学会が一定の研修実績に基づいて認定しており、現在15種類の制度があります。

 

認定薬剤師になれば、必ずしも、それで収入が増えたり、特殊な仕事に就けるというわけではありません。なかには、薬剤師としてのキャリアアップに役立つわけではないけど、自分の知識の幅を広げるために取得するといった制度もあります。

 

ただし、将来、進みたい分野に関する認定制度の研修を受けることは、色々な意味で業務に役立ちます。自分自身の可能性を広げる意味で、どんな制度があるのか知っておくのは決して損にはならないでしょう。

 

研修認定薬剤師

日本薬剤師研修センターが認定する制度。倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学、薬事関連法規といった分野において、定期的に研修を行っており、その研修を受けて一定以上の単位数を取得すると、研修認定薬剤師として認定されます。

 

いわば、この人は薬剤師としての職務を遂行するために、常に勉強して自分を磨いていますよと証明する制度です。

 

参考URL:
http://www.jpec.or.jp/nintei/kenshunintei/index.html

 

認定実務実習指導薬剤師

こちらも日本薬剤師研修センターが認定する制度。所定の研修を受けて、薬学生の実習指導が出来るだけのスキルを身につけた薬剤師であることを証明する制度です。

 

薬学部が4年生から6年制に変更された時、長期の薬局病院実務実習が必修となりましたが、実習を指導出来る人間が不足しているということで、指導者を増やすために設けられた認定制度となります。

 

薬剤師としての実務経験が5年以上あること、ワークショップ形式及び講習会形式の研修を受講して、受講証明書を得ることが認定の条件となっています。

 

参考URL:http://www.jpec.or.jp/nintei/ninteijitumu/

 

がん薬物療法認定薬剤師

日本病院薬剤師会が認定するがん薬物療法の認定薬剤師。多様化、高度化しているがん薬物療法に関する専門知識を有していることが求められるため、ハードルが高い認定制度ですが、それだけに、認定された薬剤師はガン薬物療法のリーダーとしての役割を担うことになります。

 

2007年に始まり、2012年に認定者数が1000人を超えました。がん患者数からいえば、まだまだ不足しており、キャリアアップという観点からは、将来性に優れている認定制度と言えます。

 

参考URL:http://www.jshp.or.jp/senmon/senmon.html

 

感染制御認定薬剤師

日本病院薬剤師会が認定する感染制御の認定薬剤師。院内感染の防止対策に取り組めるだけの専門知識を身につけることが認定条件となります。認定者は、各病院において院内感染対策チームの一員として働くことが期待されています。

 

認定を受けた薬剤師は2011年4月において219名。まだまだ少ないです。重要性を考えると、【がん薬物療法認定薬剤師】同様、こちらも将来性が高い制度です。

 

参考URL:http://www.jshp.or.jp/senmon/senmon2.html

 

精神科薬物療法認定薬剤師

日本病院薬剤師会が認定する精神科における薬物医療の認定薬剤師。精神疾患の医療にとって、薬物療法は極めて重要となります。長期服薬が必要ともなるケースが少なくありませんが、薬を飲み続けるというのは容易ではなく、薬剤管理をサポート出来る存在は必要不可欠となります。

 

精神疾患の患者数は年々増えてきており、存在意義が高い制度といえます。精神科の門前薬局だと、精神科薬物療法認定薬剤師を優先的に採用するケースが少なくないので、転職の際にも武器となります。

 

参考URL:http://www.jshp.or.jp/senmon/senmon3.html

 

HIV感染症薬物療法認定薬剤師

HIVの薬物療法に関する高度な知識を持つ人間を認定する制度。日本病院薬剤師会が認定の可否を行っています。

 

HIV治療に用いられる薬剤には薬物相互作用が多いものや副作用が大きいものが含まれます。長期間のHIV療法を成功させるには、患者の状態に応じて最適な薬剤を投与する必要があり、そのための専門知識を身につけた薬剤師の存在は必須となります。

 

参考URL:http://www.jshp.or.jp/senmon/senmon5.html