パートと派遣薬剤師

 

薬剤師として働くスタイルは色々あります。正社員だけではなく、パートや派遣として働くのも一般的です。

 

パートや派遣のほうが勤務時間や休みの調整がつきやすいのは、他の仕事と一緒です。正社員と比較すると収入は低くなるというのも一緒ですが、薬剤師の場合、パートや派遣でも高い収入を得ることが出来るので、美味しいとこ取りが出来ます。

 

子育てをしながら働く人の場合、パートや派遣のほうが現実的かもしれませんが、それぞれメリットもあればデメリットもあります。その違いをまとめてみますので、どちらが自分の希望に合うか、よくよく確認してください。

 

目次

派遣社員

<メリット>

  • 時給が高い
  • 残業代も支払われる
  • 辞めやすい

 

<デメリット>

  • 企業の求人が少ない
  • 期間限定の仕事になりやすい
  • 通勤距離が長くなることもある
  • スキルが問われる

 

派遣社員の最大のメリットは収入。関東地方の場合、時給2000円~2500円というのはザラです。就業環境によって3000円を超えることもあります。

 

地方でも1500〜2000円のレベルです。仮に1日8時間働いたら日給16000円。物価の安い田舎では、子持ちのサラリーマンでも月収20万円ちょっとなんて普通ですから、かなり恵まれていることが分かります。

 

残業代もしっかり支払われるので、そこも他の職業とは違うところです。

 

もう一つ大きなメリットは辞めやすいということ。何か事情があって急に辞めなければいけなくなった時でも、派遣元が代わりをみつけてくれるので楽です。

 

これから結婚するので、いつ妊娠するか分からないといった人や、引越するかもしれないなど、住環境の変化が予想される人にとっては、後先の心配をすることなく働けるので、いいと思います。

 

デメリットとしては、期間限定の仕事になるケースも多いということ。派遣社員というのは切りやすいので、雇う側も繁忙期だけ追加で雇って、暇になったら契約終了といったことをします。

 

ただし、薬剤師は人手不足でもあるので、派遣社員でも安定した職場をみつけることは可能なので、そういった職場がみつかるまで妥協しないことです。

 

もう一つのデメリットは派遣会社を通すと、通勤距離が長くなることもあるということ。特に地方では、自宅からの通勤時間が1時間前後になることが珍しくありません。(あまりこだわると、派遣先の候補が少なくなる可能性があります。)

 

また、これはそれほど大きなことではないかもしれませんが、派遣先というのは調剤薬局やドラッグストアが中心です。企業で働きたいという人には、ちょっと厳しいです。

 

パート薬剤師

<メリット>

・転勤がない

 

<デメリット>

  • 時給が低め
  • 人間関係でもめると辛い

 

パート薬剤師のメリットは、転勤がないこと。基本的に店舗との契約になるため、急に異動になるといったことは、まずありません。自宅近くで働きたい、保育園の送り迎えの便が良いところで働きたいなど、勤務地にこだわる人にとってはオススメです。

 

デメリットは派遣社員と比較して、収入が低めなこと。時給が関東首都圏でも1800〜2000円、地方だと1500円、もしくはそれ以下ということもあります。

 

もう一つのデメリットは、職場の人間関係でもめると異動がないだけに地獄だということです。そう頻繁にトラブルが起きるわけではありませんが、万が一のリスクがあるということで、頭に入れておいたほうがいいです。

 

派遣とパート、どっちがいい?

 

それで薬剤師として働く時、派遣とパート、どちらを選択すべきなのか?

 

収入重視の方は派遣のほうがオススメです。ただし、派遣社員の場合、自分の意志とは関係なく、勤務先が変わることもあるので、ここは要注意です。

 

また、派遣社員の求人は閑散期になってくると、通勤しにくい薬剤師不足のエリアでしか求人が出なくなったり、人間関係があまりよくなく慢性的に人手不足状態になっているような薬局への派遣になることもあります。

 

ただし、派遣の場合、契約期間について最初は試用期間ということで、1ヶ月で取り交わされることが多いので、その期間さえ我慢すれば、さっさと次に移れるということはあります。

 

一方、パートの最大の魅力は異動がないこと。勤務地重視の人はパートのほうがオススメです。

 

派遣会社を利用する時の注意点

 

派遣社員として働く場合、社会保険や雇用保険などの保険加入は派遣会社と取り決めることになりますが、悪質な派遣会社だと、保険がカバーされないことがあります。自腹で払うとなると、かえって高くつきます。時給だけで判断すると、契約後、泣きを見ることもありますので、要注意です。

 

もう一つ注意すべきことは、病院への派遣です。薬剤師を病院に派遣することは産休の代替要員を除けば法律で禁止されています。

 

病院派遣を進めてくる派遣会社は、違法行為を行っていることになります。こういった会社は他にも違法なことをしているケースが多いので気をつけてください。