安易な転職はNG

 

軽い気持ちで転職すると、年収が下がってしまうというのは、転職業界においては常識となっていますが、それは薬剤師においても、変わりがありません。転職することで、給与が下がってしまったという事例は多々あります。

 

なぜ、そんなことが起きてしまうのか。このページでは、転職することで給与が下がってしまう理由、および、転職して年収を上げるには、どんなことに注意すればいいのか、薬剤師としての市場価値を高める方法について、まとめていますので、転職活動の参考にしてください。

 

大手転職会社が公開している、薬剤師の給与に関するデータ

薬剤師というのは、平均年収が高い職種ですが、それでも、今の給与に不満があると感じている人は多く、実際、『給与に不満』というのは、長年に渡り、薬剤師が転職する理由の第一位となっています。

 

しかしながら、それでは、転職した薬剤師、全員の収入がアップしているかと言えば、そんなことはありません。薬剤師の転職支援を専門とする転職会社『マイナビ薬剤師』が公表しているデータでは、約25%に相当する人が、転職することで、年収が下がったとされています。

 

安易な転職はNG
※参照元:https://pharma.mynavi.jp/income/change/incomedown/

 

『マイナビ薬剤師』というのは、かなりの大手で、高い交渉力を持っているので、ほかの転職会社だと、この割合はもっと高くなると思います。

 

(そもそも、転職会社としては、年収が下がるということは、あまり言いたくないことなので、もしかしたら、控えめの数字になっているかもしれません。)

 

こう考えると、転職することで、給与が下がってしまったという薬剤師というのは、少なくないと推測出来ます。安易に転職しようとすると、後悔する結果になりかねないので、注意してください。

 

薬剤師の平均年収は下がっていない

なお、ネットで検索をかけると、そもそも薬剤師の年収自体が、全体的に下がっており、だから職場を変えると、給与が下がるんだという話が出てきます。

 

その理由として、薬剤師が増えすぎて、飽和状態にあることを挙げていますが、これは実情とは異なります。

 

たしかに、薬剤師の数は毎年、増えていますが、それ以上に、求人数が増えています。これは、ホームセンターなど、異業種から調剤事業に参入する企業が相次いでおり、業界全体的に、求人需要が高くなっているからです。

 

地域によっては、人材の獲得競走が起きているので、その影響で、むしろ薬剤師の待遇は良くなっています

 

ちなみに、ここ数年における薬剤師の平均給与というのは、下記のように、一定の水準で安定しているので、安心してください。

 

安易な転職はNG
※厚生労働省「賃金構造基本統計調査」から抜粋
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

 

補足)薬価の改定と、薬剤師の年収
ただし、今後は、この状況が変わる可能性がある、一つの大きな出来事が起きています。それは、薬価の改訂です。2018年度から2020年度の3年間にわたって、引き下げられることになっており、2018年度においては、引き下げ幅が1.3%前後になることが決定しています。

 

2019年度、2020年度については、未定ですが、2018年度と同等、もしくは、それ以上の引き下げ幅となることは確実です。これが、調剤薬局の業績悪化につながり、それが原因で、薬剤師の給与が下がると言われています。

 

そうはいっても、下げ幅は1%と僅かですし、薬剤師の確保に苦戦している企業が多いので、そう簡単に給与を下げるという判断を下すとは思えないのですが、社会保障費の削減に、国が本気で取り組みだしているというのは、事実です。

 

ここ数年で、薬剤師の給与が大幅に下がるということは、考えにくいのですが、将来的には、どうなるか分からないので、変動要因として、注意を払っておくことを、オススメします。

 

薬剤師が転職した時に、年収が下がる理由

それでは、なぜ、転職をした時に、年収が下がってしまうのが、代表的な原因をまとめてみます。もし、あなたが、思い当たることがあれば、収入ダウンの可能性があるので、注意してください。

 

年収が下がる理由1:未経験の業種へ転職する

新卒の場合、給与は一律ですが、中途採用となると、本人の経歴や実力を加味して、給与が決められるので、これまで全く経験がない仕事へ転職すると、年収は下がることになります。

 

薬剤師に関していえば、これまで調剤薬局で働き続けてきたという人が、病院に転職するといったことでも、給与が下がる可能性があります。調剤薬局での業務内容と、病院での業務内容には、異なるものが多いためです。

 

20代であれば、将来に期待するという意味も込めて、前職の給与を保証してくれるケースが多いのですが、30歳以降ともなると、雇う側もシビアになるので、即戦力と見られない場合には、給与が下げられると考えてください。

 

年収が下がる理由2:面接での評価が低い

当たり前の話ではありますが、あなた自身の評価が低い時には、好条件が提示されることはなく、前職よりも、年収が下がる可能性が大です。

 

そして、薬剤師が転職する時に、低評価を受ける、具体的な要因というのは、色々とありますが、そのなかでも、特に多いのが下記の3つです。

 

  • 転職の回数が多い
  • 性格が暗い
  • コミュニケーション能力が低い

 

この3点は薬剤師に限ったことではないのですが、雇う側が最も嫌うことなので、まず確実に評価が下がります。

 

なお、補足すると、『性格が暗い』、『コミュニケーション能力が低い』というのは、性格の問題もあるのですが、転職で評価が悪くなるというのは、あくまでも、度が過ぎるという時なので、工夫次第で、好印象を持ってもらうことは可能です。

 

たとえば、挨拶が出来る、笑顔で接することが出来る、仕事上、必要最低限の意思伝達が出来るということであれば、問題ないです。

 

また、これは面接の時の振る舞い次第で、相手に与える印象を良くすることが出来るという、テクニック的な部分もあります。

 

『私はおとなしい性格で、にぎやかに振る舞うことは、出来ないけど、仕事にはキチンと取り組みます』と、相手からみて、欠点と思われるようなところに、自分に触れて、そのうえで、その欠点が、仕事に取り組むうえでは、支障にならないということを伝えれば、十分にフォロー出来ます。

 

また、転職の回数については、今は、職場を変えることが珍しくない時代なので、転職経験があること自体は、問題視されません。ただし、数ヶ月おきに転職を繰り返しているなど、度が過ぎると、敬遠されるので、注意してください。

 

ちなみに、2~3年に1回ぐらいのペースであれば、妥当な理由があれば、マイナス評価になることはないと思います。

 

年収が下がる理由3:年齢がネックになる

転職において年齢というのは大きな要素となります。基本的に、年齢が問題とされないのは20代のうちだけであり、大目に見る会社でも32~33歳ぐらいまでです。

 

それ以上の年齢になると、何らかの分野における極めて高い専門スキルを持つスペシャリストであるとか、管理薬剤師、店長など、マネジメントの経験があるといったことがないと、まず、年収は下がると考えてください。

 

逆に言えば、今の職場において、上記の条件を満たしておくと、今度は、転職市場において高い評価を受けて、年収がアップする形で転職出来るようになります。200万円以上、年収が上がったというような事例もあるので、自分の武器となるような何かを身につけておくことです。

 

年収が下がる理由4:退職後に、転職活動を始めた

転職で失敗する人が、やりがちな行動パターンというのが、今の仕事を辞めてしまった後に、次の職場を探すというものです。

 

これは、転職市場においては、無職とみなされますが、そうなると、評価は低くなり、給与うんぬんではなく、そもそも、採用してもらえるかどうかも、怪しくなります。

 

転職するのであれば、在職中に次の職場を探すというが鉄則です。仮に、転職活動を行って、満足出来る求人が見つからなかった時には、とりあえず、今の仕事を続けて、また時期を見計らって、再チャレンジするということも出来ますが、辞めた後だと、職場に戻ることは難しく、無職のままとなってしまいます。

 

そんな状態が続いて、貯金が減ってきて・・・・となると、気が焦って、前職よりも劣悪な条件の職場で決めてしまうといったことも起きがちなので、必ず、転職活動は、今の仕事を続けながら、行うようにしてください。

 

既に、もう辞めてしまったという人は、間を置かずに、仕事を探してください。ブランクが空けば空くほど、職探しは難しくなります。

 

このあたりは、求人事情にもよりますが、あまり高望みはせずに、仕事に就くことを優先したほうがいいです。

 

ただし、これも度を過ぎると、ブラックな会社を選んでしまうことにも、なりかねないので、バランス感覚が必要です。

 

薬剤師の転職支援を専門とする転職エージェントに相談すれば、どんな選択をすればいいのか、転職市場の動向を踏まえながら、適切なアドバイスをしてくれるので、彼らと話をしながら、転職先を探すことを、オススメします。

 


このページの最後に、転職会社をリストアップしていますので、参考にしてください。

薬剤師の転職支援を専門とする転職会社一覧

 

転職は、年収アップへの最短ルート

ここまで、薬剤師であっても、転職が原因で、年収が下がることがあるという話をしてきましたが、そうはいっても、転職というのは、年収アップを実現するための、最も確実な手段でもあります。

 

薬剤師というのは、他の職種と比較しても、初任給は高めですが、その反面、昇給のペースは緩やかなので、一定の年齢になると、同じ職場にいる限り、給与が変わらなくなるという傾向があります。

 

こういった時には、より好条件を提示してくれる、別の会社に移るほうが早いので、給与が上がることが望めなくなった時には、転職を検討することをオススメします。

 

薬剤師としての市場価値を高める方法

経験豊富な薬剤師だと、職場を変えることで、収入が上がるケースが少なくないのですが、そのなかでも、特に、収入アップの要因につながりやすい、二つの要素を挙げてみます。

 

管理薬剤師になる

管理薬剤師が、一般の薬剤師と比較して、収入が高いことは言うまでもないかもしれませんが、どの企業でも、経験豊富な管理薬剤師は欲しい人材なので、前職以上の給与を提示するケースが多いです。

 

ただし、ここで注意点なのですが、管理薬剤師といっても、具体的な業務内容は、医薬品の管理と、部下の管理指導の二つに分かれますが、後者のほうが、企業側から見た人材的価値は高いということです。(従って、給与も高くなります。)

 

人を管理出来るというのは、薬剤師にとっても大きな武器になるので、年収という観点から管理薬剤師を目指すのであれば、こちらの方向性を重視するようにしてください。

 

もちろん、医薬品の管理、人の管理、双方が出来れば、なお良しです。

 

認定薬剤師、専門薬剤師の資格を取る

研修認定薬剤師、専門薬剤師の資格を取るというのも、年収アップを図るうえでの、有効な手段の一つです。特に、がん、HIV、感染制御といった資格を取得すれば、ガンセンター、大学病院といった難関と呼ばれる職場への転職も、しやすくなってきます。

 

ただし、これは、単純に資格があれば、評価してもらえるということではなく、その職場との相性もあります。

 

たとえば、漢方に力を入れている薬局やドラッグストアであれば、漢方薬・生薬認定薬剤師の資格を持つ人を高く評価しますが、取り扱いがなければ、意味がなく、当然、それで待遇が変わることはありません。

 

そういった意味では、どんな資格を取るのか、そして、取得した後には、どんなところに転職するのかといったことを、事前に考えておかないと、せっかく取得したのに、その努力が活きないということになってしまうので、気をつけてください。

 

転職会社に相談することのススメ

転職することで、年収を上げるためには、単純に転職先を探すだけではダメです。入念なキャリアプランを描いておくことが重要ですし、その時の転職市場の動向も大きいので、今が転職を目指す時期なのか、タイミングの問題もあります。

 

こういったことを、自分一人で的確に判断するのは、不可能に近いので、豊富な情報量を持つ転職会社に、相談することをオススメします。

 

薬剤師の転職支援を専門としている会社であれば、市場動向に精通していますし、今後の見通しも持っているので、自分がどう動くべきか、アドバイスしてもらえます。

 

転職会社は、薬剤師を紹介した時に、企業側から手数料をもらうことで、収益を上げているので、仕事を紹介する薬剤師に対しては、何も請求をしません。ですから、無料で、こういった支援サービスを利用することが出来ます。

 

また、転職会社が紹介した薬剤師が、その職場と合わず、短期間で辞めてしまった時には、手数料をもらえないので、末長く働き続けられるように、薬剤師と企業のマッチングというのは、かなり慎重に行います。

 

結果的に、自分に合う職場を紹介してもらえるので、安心です。(複数の企業を紹介してもらって、自分で選ぶことも出来ますし、どうしても、しっくりこない時には、全部断っても問題なしです。)

 

また、すぐにではなく、1年後を目処に転職したいといったことでも、それを見据えて、今、何をしておくべきかといった、長期的な視点での相談にも対応してくれます。転職先を決める時には、なかなか役立つ存在なので、ぜひ活用してください。

 

なお、薬剤師の転職支援を行っている転職会社は、100社以上になるのですが、実績、情報量を考えると、下記の転職会社は、群を抜いているので、相談としてオススメです。

 

<薬剤師の転職支援を専門とする転職会社>

 

 

※補足)転職会社ごとに、扱っている求人が異なるので、同時に、2~3社から求人を紹介してもらったほうが、満足出来る求人と出会える確率が、よりアップします。