『ツルハって、どんな会社?』
『薬剤師の年収は、どれくらい?』
『働きやすい会社なのかな?』
転職を考える時には、その会社のことについて、色々なことが気になってくると思います。このページでは、そういった方のために、ツルハの就労環境について、まとめていますが、最初に結論を言うと、ツルハは労働環境がイマイチの会社です。
この後、詳しくふれますが、店舗数が急激に拡大していることもあって、薬剤師が不足しており、どの店舗も少ない人員で、業務を回しています。
仕事の量が多いため、勤務時間に終わらせることは難しく、残業が慢性化していますし、休日に呼び出されることも少なくありません。
また、店舗移動を命じられることも珍しくなく、ワークライフバランスという観点では、同業他社よりも見劣りします。
それだけに、ツルハは給与を高くすることで、薬剤師を確保することを狙っており、求人の募集要項を見ても、大手ドラッグストアチェーンのなかでも、ツルハドラッグの給与水準は高めです。
そのため、収入重視であれば、ツルハを選ぶという考え方もありますが、地域によっては、調剤薬局で、さらに好待遇の求人が見つかることもあるので、はじめからツルハありきで考える必要はありません。
いずれにしても、ツルハはイチオシ!と言えるほどではないので、ほかの会社の求人と比較したうえで、最終判断を下すことをオススメします。
下記の転職エージェントであれば、全国各地で発生している薬剤師の求人情報を押さえており、希望勤務地を伝えれば、その地域で、どんな求人がでているのか教えてくれるので、一度相談してみてください。
目次
ツルハの会社概要
北海道に本社を置き、ドラッグストアチェーン、ツルハドラッグを展開する株式会社ツルハ。一定地域に集中して、多数の店舗を展開するドミナント戦略を駆使して、店舗数を順調に増やし続けています。2017年現在、ツルハドラッグは1000店舗を超え、そのうち約2割が調剤併設型店舗です。
株式会社ツルハは、株式会社ツルハホールディング傘下の中心企業ですが、ここ数年のツルハホールディンググループ全体の店舗数、売上高、営業利益、総資産は、すべて前年度を大幅に上回る好業績をあげています。
事業拡大が功を奏し、2015年度の売上高ランキングは、前年度よりも順位を上げ、ドラッグストア業界第二位となりました。
今後も店舗を積極的に増やしていく経営方針を表明しており、新たな出店計画が立てられています。こういった背景から、ツルハでは、薬剤師の採用需要が高く、新卒・中途問わず、常に募集がかかっている状況です。
このページでは、株式会社ツルハの中途採用求人の傾向と薬剤師の年収、就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。
株式会社ツルハの中途採用求人の傾向
中途採用の場合、正社員、契約社員(嘱託社員)、パートの3つの雇用形態に分かれて、募集がかかっています。公式サイト内の採用情報ページにおいて、現在、人材を募集している店舗と、応募資格、勤務条件などについて確認することが出来ます。
http://www.tsuruha.info/recruit/index.html
OTC薬剤師、調剤薬剤師、双方の求人が大量に出ているので、興味がある人は、アクセスしてみてください。(働いてみたい店舗があれば、サイトから、直接エントリーすることも可能です。)
ツルハにおける薬剤師の年収
ツルハの給与水準は、大手ドラッグストアチェーンのなかでも、高めです。地域によって給与条件が変わるのですが、おおまかな目安としては、未経験者で年収400万、薬局長で年収600万といったところです。
月給は、基本給に薬剤師手当、地域手当、通勤手当、役職手当、時間外手当、単身赴任手当などが付加されて、支給される形となっています。地域によって給与額が変わってくるので、給与条件の詳細については、細かく確認するようにしてください。
賞与(正社員のみ)は、年2回(7月、12月)支給されており、会社の業績にもよりますが、基本給の4ヵ月分程度となるケースが多いです。
残業代については、薬剤師の場合、30分単位での支給となっています。以前は、サービス残業が常態化している店舗もあったのですが、ここ最近、コンプライアンスの観点から、ツルハは会社としてサービス残業の禁止を強く打ち出しており、ほとんどなくなりました。
残業すれば、その分、手当が発生しますので、安心してください。
※
ツルハドラッグの一般販売員には、毎月のキャンペーンなどに関連して、医薬品等の売上ノルマがあり、達成出来ない場合には、自腹での購入が常態化しています。
薬剤師に関しては、こういったノルマは無いのですが、OTC医薬品の販売額が大きいと、特別手当が付くため、積極的にセールスに取り組んでいる人もいます。
ツルハでは、年1回、昇給の機会があり、5000~10000円程度、基本給が上がります。薬剤師は、6段階評価となっており(A、+B、B、-B、C、D)、このランクによって、昇給額が変わります。
ツルハの福利厚生
福利厚生については、住宅補助が充実しており、借上住宅という形で家賃8割までを、会社側が持ってくれます。これは、年収100万円以上に相当するため、他社の給与と比較する時には、この点を、考慮しておいたほうがいいです。
あとは、自社商品を3割引前後で購入できる社員割引制度があるほか、映画館の割引チケットがもらえたりします。また、ツルハは社員旅行、クリスマスパーティーなど、社内レクリエーションが多い会社です。
株式会社ツルハの評価、昇進について
一般薬剤師の人事評価は、店長やエリア統括者が行います。自身が店長に昇進した場合には、部長、本部長から評価を受けることになります。自己評価後に面談を行う形で、評価が下される仕組みとなっています。
店舗の売上達成率だけでなく、仕事への取り組みなども考慮してもらえるので、真面目に働く人が、しっかりと評価される傾向にあり、そういった意味では、納得感が強い評価制度と言えます。
冒頭でも触れましたが、ツルハグループでは店舗数を積極的に増やしているので、店長や薬局長のポストが、どんどん増えています。そのため、入社後の早い段階から、店舗運営を担うポストに就くことが可能です。
上記の年収例で、薬局長で年収600万という話をしましたが、未経験者でも、入社後、2~3年で昇格することが可能です。経験豊富な人であれば、いきなり薬局長として採用されるケースもあります。
ツルハのワークライフバランスについて
常勤薬剤師の勤務条件は、4週8休の公休112日と、ドラッグストア業界においては、ごく一般的な水準です。しかし、会議や他店応援で、休日出勤が生じるケースがあります。
さらに、ドラッグストアでは、どの会社でも同じような状況ですが、店長になると休日出勤が多くなり、休みが取りにくくなります。
有給休暇の取得状況は、店舗ごとに異なりますが、薬剤師が不足している店舗が多いため、取得しづらいと考えておいたほうがいいです。(人員が足りている店舗もありますが、その場合、他店応援にかり出されることになります。)
なお、調剤部門に所属する薬剤師だと、基本的に調剤薬局と同様の勤務時間となるため、OTC薬剤師と比べると、残業が少なく、ワークライフバランスが取りやすいです。
中途採用の場合、OTC薬剤師・調剤薬剤師のいずれかを入社時に選ぶことになりますが、ワークライフバランスを重視する人は、調剤薬剤師を選択することをオススメします。
ツルハドラッグは、新規店舗を急激に増やしていることもあり、薬剤師の数が慢性的に不足している状態です。
そのため、労働時間が増加傾向にありますし、人手が足りない状態で業務を回すため、常に仕事に追われているような状況です。
また、薬剤師の配置転換が多く、正社員だと、数年単位で店舗を異動することが珍しくないため、たびたび生活環境が変わるというデメリットもあります。
こういったことに嫌気がさして、退職する人が増えており、それがさらなる人材不足を招くという悪循環となっています。
女性の働きやすさについて
薬剤師業界は女性が多い職場なので、女性が働きやすい制度が整っている企業が多いのですが、ツルハにおいても、その点は同様です。
仕事の内容、責任分担は男女で同等ですし、昇進に関しても、薬局長レベルまでは男女関係なく、本人のやる気と実力次第で、キャリアアップが可能です。
しかし、店舗勤務以外のポジションとなると、女性管理職はほとんどいないのが、現状なので、店長から上へのキャリアアップを狙っている人の場合、他社を選択したほうがいいかもしれません。
給与が良いツルハで、店長としてしばらく働いて、経験を積んだ後、他社に再転職するというキャリアパスもあるので、このあたりについては、よくよく考えるようにしてください。
ツルハは育児支援制度が充実している
ツルハは子育て支援に力を入れており、産休、育休、育児時短勤務といった制度を、誰でも自由に利用することができます。(時短勤務は、子供が小学3年生になるまで使えます。)
薬剤師の場合、1年程度の勤務期間があれば、これらの制度を利用することが認められるので、近い将来、結婚・出産の予定があるようでしたら、今のうちにツルハへ転職しておくというのもアリです。
いずれにしても、子育てと仕事の両立を目指す人にとっては、ツルハはオススメの会社です。
女性薬剤師向けに、ツルハは生理休暇を用意していますが、申請する際には、事細かく休む理由を伝えなければならず、上司が男性だと、プライベートな病状を報告するのが嫌で、休みを申請しないという人も少なからず存在するようです。
研修制度、成長環境について
繰り返しになりますが、ツルハは、店長や薬局長になるチャンスに恵まれている会社なので、若いうちから責任が重いポジションに就いて、マネジメントなど、様々な経験を積むことが可能です。仕事を通じて、自分を成長させることができる職場と言えます。
また、ツルハドラッグは数年前までは、教育制度といったものがなく、社員教育については、各店舗の店長の裁量に任せている会社でしたが、ここ最近、整備が進んでいます。
セミナー、研修が定期的に開催されているほか、メーカー主催の勉強会も数が多く、誰でも自由に参加できます。特に、漢方薬に関する勉強会が充実しています。
また、無料で受講できるe-ラーニングが用意されているほか、通信講座の補助金制度もあり、自分が希望する社外の通信教育講座を割安で受講することも可能です。
ただし、マネジメントスキル、店舗運営スキルといった、管理職向けの研修は用意されていないので、このレベルになると、自分で勉強をして、必要な知識を習得していく努力が必要となります。
実際、薬局長、店長に昇進する人というのは、独力で学んでいる人達ばかりです。(引継ぎに関しても、口頭で軽く済ませてしまうことが多く、具体的なことについては、部下に確認するなど、自分で調べていくことになります。)
ツルハの転職先としての価値
ここまで、ツルハの就労環境について、様々な角度からお伝えしてきました。大手ドラッグストアのなかでも、給与水準が高い会社であり、福利厚生も充実しているので、条件面については、申し分がない企業と言えます。
また、勤務年数が若いうちから店舗管理者になることが出来るので、販売や調剤業務だけでなく、店舗運営やマネジメントに興味のある人にとっては、チャンスを得やすい企業と言えます。
一方、注意点としては、ツルハドラッグは、店舗により、ワークライフバランスが大きく異なるので、実際に入社してみたら、想像以上に過酷な環境だったということにも、なり兼ねません。
もし、この点が気にかかるのであれば、ツルハの公式サイトからではなく、転職会社を経由して、応募することをオススメします。
転職会社というのは、店舗単位で求人を扱っており、それぞれの店舗の職場状況についても、精通しているので、問い合わせれば、色々と教えてくれます。
あくまでも、その転職会社が、ツルハの中途採用求人を扱っていることが前提ですが、薬剤師の転職支援を手掛ける大手の転職会社であれば、まず大丈夫です。下記に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
なお、当たり前の話ですが、こういった転職会社は、様々な薬局・ドラッグストアの求人を保有しているので、自分が希望する勤務エリアにおいて発生している他社の求人について、教えてもらうことも出来ます。
もしかしたら、ツルハ以上に、魅力を感じる求人が存在するかもしれないので、ぜひ併せて問い合わせてみてください。
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転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。